参考:醜悪なPL、素敵なBS。しかし、その正体は(マイケル・モーブッシン)
NOPAT成長率とPER
まずはNOPAT(Net operating profit after taxes)成長率とPERのグラフです。ROIIC※(Return on incremental invested capital)=20%、割引率=6.7%、1-15年目のNOPAT成長率=X%、16年目以降のNOPAT成長率=0%としたときのPERは以下のように指数関数的な右肩上がりになります。
※ROIIC=(来年のNOPAT-今年のNOPAT)÷今年の投資額
出典:The Math of Value and Growth(PDF) |
これは当ブログでも似たようなグラフを作ったことがありますし、たぶん見慣れたものだと思います。
過去記事:成長率と適正PERを考える
ROIICとPER
今度はROIIC(Return on incremental invested capital)=X%、割引率=6.7%、1-15年目のNOPAT成長率=10%、16年目以降のNOPAT成長率=0%としたときのPERです。出典:The Math of Value and Growth(PDF) |
ROIICが高いほどPERは大きくなり、ROIICが割引率と等しいときはPER=1/割引率=14.9となっています。
同じ10%のNOPAT成長率を維持するためには、ROIIC((来年のNOPAT-今年のNOPAT)÷今年の投資額)が高いほど投資額は少なく済んで株主還元できるフリーキャッシュフローは大きくなりますが、ROIICが低いと多額の投資が必要となりFCFは小さくなります。
ROIICが割引率を下回る場合は以下のように、最初のグラフとは逆にNOPAT成長率が高いほどPERは低くなります。
(ROIIC=5%としたときのグラフです。自分で計算してみたので若干ミスってるかもしれませんが…)
シーゲル教授の言う『資本を食う豚』、たのむから発明を止めてくれというのがよく分かりますね。
よろしければ応援クリックお願いします
コメント