新興国株の低パフォーマンスの一因は国有企業が足を引っ張っているという話があります。
前回の記事ではBRICsのなかでは中国が一番株価とGDPの乖離が大きかったですが、これも国有企業の低迷のせいというのもあると思います。
国有企業を除いたパフォーマンスが良いということで、政府が発行済株式総数の20%以上を保有している企業を除外するXSOE(ウィズダムツリー 新興国株ニューエコノミーファンド)というETFもあったりします。
VWOの組入上位銘柄を眺めてみると一昔前とは様変わりしてアリババ、テンセント、TSMC、美団点評と東アジアハイテクETFみたいな感じになりつつありますが、XSOEとVWOの重複を調べてみると思ったよりも重なりが小さいです。
単純に国有企業を除外したいだけならXSOEを買うのが一番なのかもしれませんが、私が好きなDGS(ウィズダムツリー 新興国小型株配当ファンド)も国有企業のエクスポージャーを減らすという意味では有用だと思っています。
実際のところDGSにどれくらいの国有企業が含まれているのかはよく分かりませんが、WisdomTreeによるとDGSが連動するWisdomTree Emerging Markets Small Cap Dividend Indexは国有企業へのエクスポージャーを下げるための方法のひとつと書いています。
The WisdomTree Emerging Markets Small Cap Dividend Index is another way to lower exposure to state-owned enterprises because the Index focuses on small capitalization dividend-paying equities, allowing it to avoid the largest state-owned companies.引用:WisdomTree
ちなみにETF.comによるとVWOはPER18.18、PBR1.79、XSOEはPER23.55、PBR2.45、DGSはPER11.09、PBR1.04なので、ROE=PBR/PERはVWOが9.85%、XSOEが10.40%、DGSが9.38%です。
3つのETFのパフォーマンスを比べてみると以下のようになります。昨年まではXSOE>DGS>VWOでしたが、コロナショックでXSOE>VWO>DGSとなっています。
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