CPIサービスを使ったS&P500実質トータルリターン指数


リターンを測るときは名目だけではなく、実質(インフレ調整後)ベースでも見る必要があります。


しかし、物価指数には色々な種類があり、普通にCPIを使っても自分の購買力を保てているかを正しく評価できない可能性もあると思います。


財のCPIは長期にわたって緩やかに下落しているのに対してサービスのCPIはかなり早いペースで上昇しており、たとえば各国のディズニーランドの入場料はその国のインフレを遥かに上回るペースで上昇し続けているみたいな話をよく耳にします。

ディズニーが人生の主軸みたいな人はCPIを使った実質ベースではプラスでも、その人の主観的にはだんだん入場料を支払うのが厳しくなっていくので体感的な購買力は落ち続けているということもありそうです。

 過去記事:インフレを上回るゴールド:ゴールドと各国のマネーサプライM3、米国CPI

CPIサービス、CPI医療サービスを使ったS&P500実質トータルリターン指数

ということで、今回はCPIだけではなく、CPIサービスとCPI医療サービスを使ったS&P500実質トータルリターン指数を作ってみました。期間は1956年1月〜2021年9月で、1956年1月=100としています。

※なお、S&P500のトータルリターン指数は multpl.comの月次データを使って下記記事と同じ方法で計算しています。

 過去記事:【長期金利と株式リターン】良い金利上昇と悪い金利上昇

普通にCPIを使った場合は+6241%(年率6.52%)ですが、CPIサービスでは+3801%(年率5.74%)、CPI医療サービスでは+1719%(年率4.52%)となっています。

ウィルシャー5000/カリフォルニア州の住宅価格

たとえばウィルシャー5000はカリフォルニア州の住宅価格で調整すると1975年Q1→2021年Q2で3.4倍(調整前は約76倍)となっています。



低インフレが続く日本でも体感的なインフレはCPIを大きく上回っているという話はよくありますし自分の実感としてもそう感じます。


体感的な購買力をみるにはCPI以外の物差しを使ってみるのもいいのかなと思っています。




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