藤井聡氏によると、日本は株主資本主義化が行き過ぎたので労働者や地域社会にも配慮した公益資本主義を目指すべきだそうです。
参考:会社の利益は増えても「日本人の給料」が20年間増えなかった「本当の理由」
しかし、Morningstarで世界各国のカントリーETFのROEを調べてみると、日本は12.53%でむしろ国際的にはかなり低い方に位置しています。
経済産業政策局の資料を見てみても、日本の上場企業のROEはやや上昇傾向とはいえ欧米を常に下回っています。
出典:経済産業政策局 |
冒頭の記事では日本企業は儲かったお金を株主にばかり回してきたせいで労働者の給料が増えなかった、と主張していましたが、日米欧の配当性向を見ると、日本は2013年以降は30%前後で欧米に比べてかなり低いです。
出典:経済産業政策局 |
日米の差は配当性向だけをみると小さいですが、米国は自社株買いが配当を上回っており、総還元性向は100%超となっています。
出典:Yardeni Research |
むしろ日本企業は株主還元を増やしたほうが良いのではと思いますが、新しい資本主義とか公益資本主義とか共同貧困的なものばかりが出てくるので日本に対してさらにネガティブになっています。
過去記事:日本円は単に割安なのか、相対的な所得水準低下を反映しているのか
よろしければ応援クリックお願いします
コメント