日本円が購買力平価や実質実効為替レートでみてかなり安く見えるのは、純粋に割安なのか、相対的な所得水準低下を反映している構造的なものなのか、どちらなんだろうかと思っています。
過去記事:日本円は単に割安なのか、相対的な所得水準低下を反映しているのか
素人目線(願望も含め)では現在の日本円は相当過小評価されているのではと思ってしまいますが、一部では1ドル150円説まで出てくる始末です。
以前、2020年の世界各国の一人あたり名目GDP(米ドル)を並べたとき、ドル円レートを1ドル70~130円にしてみたらどれくらいの位置になるのかというのを単純計算してみたのですが、それでいうと1ドル150円でも案外違和感はないのではという気がしてきました。
過去記事:1ドル70円なら日本は世界有数の高所得国
日本の一人当たり名目GDPは1990年以降、400万円前後でずっと横ばいですが、今後もこのまま日本円ベースでは400万円前後で横ばいが続き、円の緩やかな減価が続いていって、相対的な所得水準が下がり続けてだんだんと先進国から脱落していくような未来もありえそうです。
出典:世界経済のネタ帳 |
よろしければ応援クリックお願いします
湾岸戦争の頃1ドル150円超えてたと記憶してます。ですので円安がそんなに悪いことか?とも思います。
返信削除円安により、日本の輸出競争力が高まるので、海外から日本に生産を戻す契機になり、海外に流れていたお金が国内に落ちるようになるので、景気は回復すると思いますがいかがでしょうか。
名目ではたしかにそれくらいですが、実質ベースでは1971年くらいの水準なので、輸入コストを考えるとあまり良くないのではと個人的には思っています。
削除https://fred.stlouisfed.org/series/RNJPBIS
海外から生産拠点を日本に戻すという話も、ただでさえ労働力不足なので余裕があるのかなと素人ながら不思議に思っています。