過去40年間の金利低下は金融緩和によって人為的に引き起こされたもので、人為的な金利低下によって不自然に上昇してきた資産価格は持続不可能なのでまもなく破裂するだろう、みたいな悲観論は私が株式投資を始めた頃から定期的に言われ続けてきた気がします。
米長期金利の推移を眺めると1980年前後を除くとだいたい2~6%くらいを行ったり来たりしているように見えるので、たしかに金融緩和によって人為的に抑制していなければ再び同じレンジに戻るのかなと以前は納得していましたが、今では金融緩和によって押し下げられているというのは当然あるとしても、中銀が何もせず放置していても結局金利低下が続いていたんじゃないかなと思っています。
過去記事:中央年齢の上昇と30年国債利回りの低下
少し前の武者リサーチに「経済は放っておけば著しい生産性上昇(GDPに現れない無料サービス等を含む)によってデフレになるので、生産性上昇のぶんだけ生活水準を向上させないと過剰生産のために壊滅的な不況になる」といったことが書かれていて、まさしくそんな気がすると感じました。
(ある意味では無理やり生産性上昇に合わせて生活水準も上昇させ続ける世界は不健全なようにも感じますし、私が子供の頃にはロボットが働いてくれて自分は働かなくて済む未来がくるんじゃないかなと思っていたので生活水準上昇を途中で止めて働かなくても生きていける世界のほうが好みかなと思うのですが…)
出典:武者リサーチ |
足元では逆に供給制約で記録的な高インフレが続いていますが、趨勢的にはデフレ、金利低下が続くんだろうなと思っています。
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