米大型株は適当に個別株投資しても案外悪くなさそう


「株式のリターンのほとんどは一握りの銘柄が牽引しているので個別株投資は難しい」という話があります。

1926年以降の米国株式市場における全ての投資の投資リターンは、パフォーマンス上位4%の銘柄によるものだったとか、ほとんどの株式は現金よりも儲からない、等々…

しかし、ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」にある1957/3/1~2003/12/31のS&P500当初構成銘柄の年率リターンをみてみると、そんなに一部の銘柄が牽引しているという感じもありません。

データ:ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」


同時期のS&P500の年率リターンは11.18%、NYダウは12.00%だそうですが、当初の500銘柄の中央値は年率10.16%です。

累積リターン年率リターン
90パーセンタイル53612%14.37%
70パーセンタイル19668%11.95%
50パーセンタイル9192%10.16%
30パーセンタイル3260%7.79%
10パーセンタイル-73%-2.74%

ちなみに-100%は29銘柄です。米国企業は新陳代謝が激しいので生き残る企業は数が限られているみたいな話もよくありますが、大型株の場合は買収されたりもなく-100%で終わるのは約46年間で6%弱程度なんですよね。

また、1957年当初の時価総額上位20位を均等配分したポートフォリオは年率11.40%でS&P500を上回っていたそうですし、米大型株については適当に個別株投資しても案外悪くなさそうな気がします。

時価総額が小さくなるほど当たり外れが激しくなるということだと思うので、超小型株で同じことをやると危険そうですが…



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コメント

  1. いつも勉強させていただいております。
    もし仮に1億円ほど自己資金があり、年率10%(配当含む)を目指すとしたら、どんなポートフォリオが考えられますか?

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  2. 私の場合だと1億円あったら長期債とゴールドを組み入れたいですが、そうすると期待リターンは落ちるので年率10%を目指すとしたらレバレッジをかけると思います。

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  3. 返信に感謝します!!
    長期債とゴールドとレバレッジといいますと、オールウェザーポートフォリオを改良した、いわゆる可変レバレッジポートフォリオのようになりますね。
    参考にさせていただきます。

    あと、例えば現在ですと、SBLKが配当利回りが20%を越えていますが、どう思いますか?
    広瀬のじっちゃまの過去の発言によると、「バラ積み船はタチが悪い。欲豚もほどほどに」というものがあり、気になっています。

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    1. オールシーズンズでもいいですが、個人的にはコモディティETFがあまり好きじゃないのでパーマネント・ポートフォリオにレバレッジかけるみたいな感じかなと思います。
      (自分だったら1億円あれば年率10%もなくて全然足りるのでレバレッジかけずに運用しますが…)
      https://portfoliocharts.com/portfolio/all-seasons-portfolio/
      https://portfoliocharts.com/portfolio/permanent-portfolio/

      海運は全く見てないのでよく分かりませんが、一般論として景気後退入り寸前みたいな局面で低PER、高配当利回りになっている景気敏感株を配当目的で買うのはあまり良くないのではと思います。

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  4. 遅れましたが、返信に感謝いたします。
    参考にさせていただきます。
    これからもがんばってください!!

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