高インフレ対策としての農地REIT


とりあえず足元のインフレはピークアウト感がありますが、もっと長い目でみると労働人口減少&高齢者人口増加がインフレを引き起こすのでは?説もあったりして、最近では従来よりもやや高インフレに備えたほうがいいんだろうかという気になっています。

 過去記事:高齢化は金利低下要因なのか、上昇要因なのか


さらに当面の間はLong Covidも労働参加率や労働時間に影響を与える可能性があり、これも労働力不足→インフレ圧力になるかもしれません。

 参考:Long COVID, Cognitive Impairment, and the Stalled Decline in Disability Rates(FEDS Notes)


今のところ私が保有しているインフレヘッジ的な資産はビットコインのみですが、これは長期的にはインフレ対策にはなったとしても、短期的なインフレに沿って上昇する性質のものではないと思いますし、実際に足元の高インフレ下では下落しています。


ゴールドはもう少し資産形成が進んだら組み入れたいと思っているのですが、他に最近興味を持っているのは農地REITです。


最近のバロンズ・ダイジェストに農地はリスク・リターンが優れており、また農地のサイクルは景気サイクルとは連動せず、ポートフォリオの分散化に良いのではという記事がありました。

商業用不動産分析会社、グリーン・ストリートのアドバイザリーグループによると、⽶国の農地は2021年3⽉までの25年間で、年平均11.2%のリターンを記録している。同期間のS&P500指数の上昇率は9.6%だった。さらにS&P500指数のリターンは変動がはるかに⼤きく、歴史的に⾒ると、その変動率は農地の2倍以上だ。

引用:バロンズ・ダイジェスト

Agricultural landは1970年以降で年率5.7%、Crop landは1997年以降で年率5.3%で上昇しており、1970年代と直近の高インフレ期にはインフレに沿って農地も上昇しているようです。


出典:Farmland Partners Inc


物理的な農地ではなく、LAND(グラッドストーン・ランド)やFPI(ファームランド・パートナーズ)等の農地REITの場合はボラティリティは割と大きいですが、足元の高インフレ下ではS&P500をアウトパフォームしています。


出典:Portfolio Visualizer

農地はふつうに考えれば長期にわたって価値を維持できそうですし、もし将来通常の農業と植物工場のコストが逆転して農地の価値が薄れることがあったらそれはそれで食費が下がって良いことなので、少し持っておくのもいいかなと思っています。




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コメント

  1. ここ数年、世界を巻き込む心配な話が多いですが、
    農地に関しては、何かと怪しいイメージが染みついたビル・ゲイツが広大な優良農地を買ったり、あるいは、日本でも優良な水資源を求めて外国人が買っているとのうわさもあります。
    食糧や淡水に関しては、不足すると生き死にに関わりますので、
    不十分な備えであるにせよ、自分で栽培したり備蓄を始める人も増えていると思われます。

    太平洋戦争中や戦後、配給でも足りない分は、闇市になったようですので、インフレ対策を考えるというより、食糧を手に入れるために交換で何を渡せば良いのかと、考えるべきかと言う気もします。
    つまり通貨価値の裏付けが無いと思われたらルーブルやトルコリラのように急落しましたが、
    密かにロシアはゴールドと交換で必要な物資を入手しているという話もありますし、ルーブルにゴールドの裏付けをもたせようともしています。

    僕は心配性なので、パンデミックや大戦争が続く現在、
    食糧不足とか、地震などの大天災が起きないか心配になってしまいましたが、
    長期投資には、楽観が要るのでしょうね。

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    1. 本当に災害とか戦争を考えると仰る通り食料や水を大量に備蓄する必要があると思いますが、自宅に余剰スペースがないと十分な量を保管できないですし、栽培とかも庭がないと厳しいのでそこまでは諦めています。
      大量の備蓄や栽培が必要なシナリオではたぶん身を守る武器も必要になるはずで、都市部に住んでいるとなかなか厳しそうですし…

      個人的には災害とか戦争は海外移住以外では個人レベルではなかなか対策が難しそうですし、低資産FIREは国内でないと厳しいので何事もないことを祈るだけとして、個人レベルで対策がある程度は可能なパンデミックに対してのみ警戒しています。

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