高インフレが続くアルゼンチンで、2ペソ硬貨の素材(銅とニッケル)の価値が額面を上回ってしまっており、硬貨を解体して売却する人がいるというのをツイッターで見かけました。
Wikipediaによると、インフレと金属価格高騰で昨年3月から硬化の製造を停止しているそうです。
2022年3月9日、アルゼンチン中央銀行は硬貨の製造を停止すると決定した。決定の直前数日の間に銅とニッケルの相場が約3倍に高騰した[1]ことにより、この決定は避けられないものとなった。2017年12月より、それまでのデザインを一新した1・2・5・10ペソの硬貨が流通していたが、インフレーションの進行により購買力は失われ、さらに金属価格の高騰により材料費が額面を上回る事態となった。そこでやむなく先述の決定に至ったのだが、5・10ペソの硬貨は日常生活における必要性が残っており、製造停止には批判もある
引用:Wikipedia
自国通貨を誰も信用していないので高額取引は米ドルで行われているとか貧困層は物々交換みたいな話もよく見かけますが、そんなアルゼンチンでも株式(MSCIアルゼンチン)は長期でみるとMSCI ACWIをアウトパフォームしているんですよね。
データ:MSCI |
まあ直近10年間はほぼレンジですが、それは新興国株全般に言えることですし、貨幣価値が崩壊しているなかでは米ドル建てで横ばいになっているだけでも十分だと思います。
出典:世界経済のネタ帳 |
10年ローリングではこうなります。ACWIと比べるとボラティリティが激しいですが、直近もACWIに一応は勝っています。
同じく自国通貨がひどいことになっているレバノンやジンバブエ、トルコ等も一応は米ドル建てである程度価値を保てていたりします。
過去記事:過去10年で最もパフォーマンスが良かったのはレバノン株
仮に自国通貨が崩壊し、外国資産へのアクセスが閉ざされることになったとしても、少なくとも自国通貨が激安になることで輸出産業は潤う訳ですし、買えるのであれば自国株式をインフレヘッジ目的で保有するのはそれなりに良い選択肢なんじゃないかなと思います。
よろしければ応援クリックお願いします
コメント