米国株・債券の20年・30年・40年・50年・60年ローリング実質リターン


引き続き下記論文の長期データから米国株・債券の20年・30年・40年・50年・60年ローリング実質リターンを比較してみました。

 参考:Where Siegel Went Awry: Outdated Sources & Incomplete Data


まずは20年の株式と債券です。

最小値、25パーセンタイル、中央値、75パーセンタイル、最大値は以下のようになっています。株式は1793年以降でマイナスになったことはないようです。

30年。

40年。

50年。


50年でも債券はマイナスになっている時期があります。
60年。
債券は60年でやっと最小値がプラスになりました。


株式の最小値、25パーセンタイル、中央値、75パーセンタイル、最大値をまとめるとこうなります。

min25th pct50th pct75th pctmax
20年0.75%4.05%5.97%7.84%12.59%
30年1.99%4.97%6.16%7.47%10.44%
40年3.30%4.90%6.15%6.97%9.42%
50年3.79%5.23%5.87%6.85%8.91%
60年4.06%5.50%6.27%6.73%8.03%
債券の最小値、25パーセンタイル、中央値、75パーセンタイル、最大値です。

min25th pct50th pct75th pctmax
20年-3.25%1.84%4.96%6.46%10.24%
30年-2.12%2.31%4.78%6.50%8.79%
40年-2.10%2.23%4.11%6.33%7.99%
50年-0.63%1.82%4.08%6.16%7.36%
60年0.34%1.59%4.44%6.13%7.22%
1950年くらいまでのデータを見る限りでは債券のほうが低ボラでリターンも株式と大差ないので株式に投資する意味がなさそうと思ってしまいそうですが、近年の低パフォーマンスのせいでこうやって並べてみると債券は株式と組み合わせてPFのシャープレシオを引き上げるためだけで単体で投資するものではない感が強いです。

最近の米国債は一応期待インフレ率以上なのでまだしも、日本国債はインフレ率2%が続くのだとすると名目金利1%だと実質リターンはマイナスなので買う気がしないですね。

債券の高リターンは金本位制の終焉とともに死んだのだと思うので、リターンの源泉ではなく分散投資のための道具として割り切ったほうがいいんだろうなと改めて思いました。




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