バリュエーション指標のようなものが存在しないゴールドは割高/割安を判断することは難しいですが、個人的には全世界の名目GDPに占めるゴールド時価総額を重視しています。
過去記事:金本位制時代の対GDP比のゴールド時価総額を概算してみる
過去記事:ゴールドの時価総額と世界のGDP
以前、アメリカのM2で割ったゴールド価格というのも作ってみたのですが、これはゴールドのインフレ(地上在庫量の増加)を織り込んでいなかったので、インフレを1.6%として作り直してみました。なお、ゴールド価格はworldbank、M2はFREDのデータを使っています。
過去記事:米国株/M2とゴールド/M2
対GDP比では1980年のピークを超えて金本位制時代並みの水準に到達していますが、M2の場合は調整後でも1980年頃の水準が非常に高いので、足元の水準は結構低く感じますね。
プラチナの場合はこうなります。ちなみにプラチナのインフレ率はS2F(stock-to-flow)だと100%超とかになってしまいますが、GPT5は概ね5%程度では?と言っていたので5%で計算しています。
足元のプラチナはインフレ調整無しだととんでもなく割安に見えますが、インフレ調整後ではそれなりの水準です。とはいえインフレ率自体が怪しいので参考程度に見る必要がありますし、インフレの考え方もゴールドと同じ扱いにするのはちょっと間違っているようにも思えますが…
最後にシルバーです。こちらはインフレは4.3%にしています。
足元のシルバーもプラチナと同様にインフレ調整無しだと割安に見えますが、調整後だとゴールドほどではないもののプラチナよりもかなり高いです。
ゴールドも単体でみるとボラティリティが高くてバブル崩壊後は数十年にわたって低迷したりするイメージがありますが、シルバーやプラチナと比べると相当安定した資産に見えますね。
貴金属は相当バブルっぽい感じがしますがどこまでいくんでしょうかね。
個人的にこの水準からはあまり買いたくないなあと思ってしまいますが、これは私がビットコイン派だからであって、ビットコインを一切持っていなかったとしたらこの水準からでも貴金属(現物)を買うのはそんなに抵抗ないだろうなという気がします。
中銀とかだとなかなかビットコイン準備みたいなのは無理でしょうし、当面は米ドル代替で上がり続けるのかもしれませんね。
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