割安に見える中国ハイテク株


このところの株価下落で中国ハイテク株が割安になっているように思えます。

中国ハイテク株BATJ(Baidu、Alibaba、Tencent、JD.com)と米国ハイテク株GAFMA(Google、Apple、Facebook、Microsoft、Amazon)は2016〜2017年は同じように上昇してきましたが、2018年2月以降は大きく差が開いています。
※下グラフはPortfolio Visualizerで作成したものですが、Tencentが無かったので、BAJ(Baidu、Alibaba、JD.com)vs GAFMAになっています。(どちらも等ウェイト)
GAFMAとBATJの予想PERと予想EPS成長率、参考までにモーニングスターのフェアバリューを表にまとめました。ちなみにモーニングスターのEconomic Moatは今のところ、AAPLがNarrow、JDがNone、残りはすべてWideになっています。AAPLはこのなかで唯一Price/Fair Valueが1超になっていますし、モーニングスターの評価があまり高くないようです。
(過去記事:モーニングスターのフェアバリューを無料で見る方法
※予想PERは2018年9月23日時点のMarketWatchのデータです。

予想PER
(今期)
予想PER
(来期)
予想成長率
(来期÷今期)
Price/
Fair Value
GOOG
Google
29.5124.2721.6%0.90
AAPL
Apple
18.5816.0715.6%1.09
FB
Facebook
22.9320.1713.7%0.88
MSFT
Microsoft
26.1022.6115.4%0.88
AMZN
Amazon
111.6175.8947.1%0.87
BIDU
Baidu
22.1218.6218.8%0.71
BABA
Alibaba
28.7721.1735.9%0.69
TCEHY
Tencent
32.7526.9021.7%0.56
JD
JD.com
70.5831.81121.9%0.65

過去1年と過去3年の売上高成長率は以下のようになっています。
※GAFMAは米ドル建て、BATJは人民元建て売上高成長率です。


売上高成長率
(過去1年)
売上高成長率
(過去3年)
GOOG
Google
22.8%18.9%
AAPL
Apple
6.3%7.8%
FB
Facebook
47.1%48.3%
MSFT
Microsoft
22.7%5.7%
AMZN
Amazon
30.8%26.0%
BIDU
Baidu
20.2%20.0%
BABA
Alibaba
58.1%48.6%
TCEHY
Tencent
56.5%44.4%
JD
JD.com
39.3%46.6%

株価上昇が続くGAFMAも成長率を考えるとむしろ割安と言えるのではと思っていますが、BATJはさらに割安に見えます。BIDUに至っては来期予想PERが18.62です。
(過去記事:成長率と適正PERを考える

JDは劉強東CEOが今年8月末に米ミネソタ州で逮捕・一時拘束されたこともあり、年初来では-37.8%と米中ハイテク株で最もパフォーマンスが悪いです。

BABAもジャック・マー会長の退任発表で株価下落しましたが、JDは権限が劉強東CEOに極端に集中しており、また有力な後継者候補がいないので、他のハイテク企業と比べても経営面のリスクが大きいそうです。

私はBATJのうち、現在保有しているBABAを買い増ししようかなと考えています。


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