今回は米30年債と5年債のスプレッドを調べてみました。
これはいつも参考にしているフィナンシャル・ポインターさんの記事に載っていたもので、アラン・グリーンスパン元FRB議長が注目している、極めて重要な変数なんだそうです。
(参考記事:経済回復は短期的、直に悪化する:アラン・グリーンスパン)
米30年債と5年債のスプレッド
30年債と5年債のスプレッドのチャートを見てみると、たしかに景気後退前にはマイナスになっていることが分かります。現在のスプレッドは0.6%ポイント近くあり、よく言われる10年債と2年債に比べるとまだまだ余裕があります。(チャートに空白がありますが、これは米国が財政黒字だった2001年に30年債の新規発行が停止され、その後再び財政赤字に転じたことで2006年に再開されたためです。)
出典:FRED |
参考までに10年債と2年債のスプレッドは以下のようになっています。形はだいたい似ていますが、最近の動きは違っていますね。
出典:FRED |
どれを見ればいいのかよくわかりませんが、過去のデータではイールドカーブ逆転から景気後退までのS&P500騰落率はプラスになっているため、逆イールドになったからといってすぐ売るのが得策とは言えません。
(過去記事:イールドカーブ逆転から景気後退までのS&P500騰落率)
また、そもそもイールドカーブよりも投資収益率(名目潜在成長率)と資金調達コスト(長期金利)の差のほうが重要だという考え方もあります。個人的には投資利鞘(名目潜在成長率-長期金利)が考え方としては一番納得度が高いかなと思います。
(過去記事:イールドカーブよりも投資利鞘(名目潜在成長率-長期金利))
私はどうなってもフルインベストメントを維持するつもりですが、一応は10年債-2年債、30年債-5年債、投資利鞘の3つはチェックしていきたいと思います。
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