米国の設備投資の対GDP比と長期金利


コロナショックで大規模な金融&財政拡大政策が行われているため、感染が終息したあとはインフレ上昇、金利上昇になるのではと懸念されています。

米国の長期金利は1981年に15%まで上昇した後、40年以上にわたって低下し続けているため、過去の金利推移をみるともうそろそろ反転して上昇トレンドに入ってもおかしくなさそうに思えます。
(長期金利は株価に大きな影響を与えます。長期金利下落局面ではPERが拡大し、上昇局面ではPERが縮小するため、20年程度のスパンで見た場合、下落局面と上昇局面ではリターンがかなり違ってきます。)
 過去記事:長期金利上昇局面と低下局面における米国株のリターン
 過去記事:長期金利上昇局面ではバリュエーションが縮小する

一方で、巨額の設備投資を必要とする重厚長大産業が成熟期に入り、サービス業にシフトしていくことで資金需要が縮小し、過去のような金利上昇は起こらないのでは?(意訳)みたいな話もあります。

実際に米国の設備投資の対GDP比を見てみると、以下のように推移しています。
(単位は%です。設備投資が$ Million、名目GDPが$ Billionなので、設備投資÷名目GDP÷10で計算しています。)

出典:FRED

1990年頃までは不況期には27~28%、好況期には32~33%程度で推移していましたが、最近は好況期でも25~26%となっています。

長期金利と併せて見てみると以下のようになります。

出典:FRED

また、過去150年くらいのスパンでみると金利は上がったり下がったりを繰り返しているように見えますが、もっと期間を引き延ばして過去5000年のスパンでみると 大まかには下落トレンドが続いているように見えます。
(超長期で金利が下がり続けるとしても、これから私が死ぬまでの間金利が上昇して資産価格に逆風が吹き続けるという可能性もあるかもしれないので、これはあまり意味がないかもしれませんが…)
 過去記事:金利は超長期では下落トレンドが続いている

出典:Business Insider

直感的には感染終息後にインフレ&金利上昇がきそうな気がしますが、資金需要の縮小によって大して上昇しない可能性もありそうな気がします。


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コメント

  1. フィリップ・グレアム2020/05/08 21:21

    こんにちは。ロナルド・リードさん
    お変わりありませんか?
    記事は、とびとびですがみてますよ。
    (>o<)スミマセン!

    コロナ騒ぎの中、AAPL、WMT、LQD、USB、WFC、JNJと買ってみました。
    LQDは、NAV割れしたところの$105近辺で買えました。
    含み損は、-4%付近で収まっています。

    お話変わりますが、サクソバンクで米国株オプション始まるみたいですね。
    参入しようと思ってます。
    目的は、株を安く買える手段のひとつとして考えています。、
    基本は、現物株重視です。

    ただ、チマチマ利食いさせるデルタヘッジは、面白そうかなと思っています。

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    1. フィリップグレアムさん、お久しぶりです!
      お元気にされていますか?
      私は相変わらずです。

      米国株オプション、気になりますよね。
      私はずっと前に買ったカバードコールの本を読まずに放置しているのがあるので、これを機に読んでみようかなと思っています。
      (デルタヘッジはよく分からないので調べてみます!)
      あとは米国株とオプションで損益通算できるのかが気になるところですね。
      FXみたいに通算できないなら使い勝手が悪くなってしまいますし…

      でも個人的にはサクソバンクは何よりも特定口座対応を早くしてほしいなと切に願っています。

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    2. フィリップ・グレアム2020/05/08 23:54

      こんばんは。ロナルド・リードさん。

      リードさんは通常操業ですねw
      元気ですよ。ただ、いまは休業中です…。
      なんで、色々な投資のアイデア(妄想!?)を膨らましています。

      損益通算ですよね、問題は(>o<)w
      オプションって色々な手仕舞いがあるからどうなんだろう(?_?)
      です。

      海外口座はだとたしか全部雑所得扱い(譲渡損益も)で繰越しできない
      はずです。

      まずは、サクソバンクが出すステイトメントを要チェックですね。

      サクソバンクが国内でやるってことは、国内口座扱いで繰越しが、
      できるのかな?くらいしか推定できませんね。

      リードさんはサクソバンクで取引してますよね?
      楽天証券とか他と損益通算できてますよね?



      特定口座だと楽ちんですよね〜

      私は個人的に配当金+利払い金をエクセルにまとめて見込みと実績を
      まとめています。
      →新規購入時、入金時、増配時毎に入力してます

      売買履歴も企業決算時の有価証券一覧表風にまとめています。
      →四半期毎に締めてます

      そうしておくと確定申告や節税売りする時に便利ですよ!

      削除
  2. こんにちは。

    私はSBI+サクソバンクなんですが、普通に損益通算できていますよー。
    株式は国内口座であれば一般口座でも特定口座でも損益通算できますが、オプションや先物は雑所得申告分離課税で株式とは損益通算のグループが違うみたいですね。
    https://faq.mizuho-sc.com/faq/show/1821?site_domain=default
    資産規模が大きい場合は法人化して損益通算するのも良いのかもしれませんが、私程度だとコスパ悪そうです…

    私はExcelが無いのでGoogleスプレッドシートなんですが、売買履歴まではまとめてないです。
    一般口座のサクソバンクは今のところマイナーETF2種を買い増しするだけで売っていないので管理も楽なのですが…
    あとは保有しているETFはDRIP非対応なので、特定口座対応したら銘柄増やしてDRIPもやってみたいです。

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    1. フィリップ・グレアム2020/05/09 13:59

      こんにちは。

      ありがとうございます!
      サクソバンクは、国内口座扱いだから損益通算対象なんでなんですね。

      私は、SBIで手動DRIPしてますw
      手数料安いからあんま気にしないようにしてます。
      もしくわ無理矢理忘れてます((´∀`))

      法人化は、配当金受取時の支払う税金が約25万円くらいまでいったら、
      メリットがあるのかなと考えてます。
      最低維持費が、市県民税、固定電話代、税理士費用、会計ソフト代くらいが
      合わせてその金額くらいになるからです。
      あとは経費を積み上げれば法人化のメリットがあるのかなと思います。
      そうすると、配当金の受取が約90万円(=25万円÷28%)。
      10%課税のないやつ増やすとこの金額は減るんですけど…

      いきなり課税してくる銘柄あるんでー!
      なんとか・モリスですね!

      売買で安定的に収益を上げるのは難しいですからね〜(*_*)
      先は長そうですw (>O<)

      削除
  3. たしかに主要ネット証券は手数料下限なくなったので手動DRIPもできますもんね。
    あれは個人的に一番嬉しかったです。

    今は銀行口座開設に必ずしも固定電話が要る訳でもないみたいですし、申告もfreeeとか使えば税理士も要らないと思うのですが、手間が増えるのがネックですよね…
    リタイアしたら総合課税で税率低くなるので税金の面ではそれほどメリット大きくないかなと考えているんですが、前何かで読んだ本で将来的に財政悪化→資産課税になった場合は個人よりも法人のほうが課税されるタイミングが後なので安全みたいな話があって、資産保全という意味では法人のほうが良いんだろうなとは思っています。

    PMは10%課税されたあとに戻ってきてません?
    毎年初めの配当だけだったのが直近のものも10%課税されたままでまだ返ってきていないのが謎ですが…
    https://ronaldread.blogspot.com/2020/01/PM-withholding-tax-rate2.html?m=1

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    1. フィリップ・グレアム2020/05/10 2:11

      こんにちはー

      10%課税は、1月分のみ還付されてますよ(´∀`*)ウフフ


      T氏のAmazonのkindle版の書籍ですね?最悪の事態での資産保全のお話しですね。

      起こるかどうかわかりませんが、こういうことになるのかなと想像しています。

      ・もし最悪の事態起きても右側の人は優先される。
       ⇒キャッシュフロークワテッドの右側の人たち。
      前回、封鎖をしてまで借金を返そうとした。
      (=リスクを取ってくれる投資家を重視した)
      その際、法人は除外の対象となりえる可能性が高い

      投資家の色が強い法人はより有利ではないかと思います。
      これしか結論が出せませんね。


      実務的にいえばいろいろ法人化のメリットありますね。

      あらゆる取り引きの損益通算は、大きいですね!それと損失繰越が長〜いこと×2!

      経費が使えることがうれしいですね( `ー´)ノ
      プロバイダ代を自宅分と按分で計上したりetc

      経営者目線になる。自分の内在価値があがるので、価値が分からないけど良質な無形固定資産です。

      肩書きがCEOとかCFOって勝手に名乗れるw
      →これが実は一番かもしれない( ゚Д゚)


      法人の決算書と申告のやり方の本を今回の休業中に少し読みました。めっちゃ複雑ですね。
      やっぱプロがいないと無理です。(>O<)

      kindle版でもありましたけど、色々な事を教えてくれるのでしっかり最初は払った方が良さげですね。
      やっぱ、ビジネスは金脈より人脈です!

      休業中なんでいろいろ考えた結果、手間に対して得られる価値は結構高いと思ってます。

      削除
  4. 資産保全の話は何で読んだのか忘れてしまいましたが、法人が潰れるとその後の復興に支障があるので仮に資産接収となった場合は一番後回しになるはず、みたいな感じだった気がします。
    なので意味合いとしては資産管理会社ではなくて実際にモノを生産している会社を残しておきたいということなんだと思いますが、個人口座よりも法人口座のほうが接収されにくいのは確かだろうなと思っています。

    私は貧乏セミリタイアを目標にしているのでコスト的には個人口座のほうが良さそうですし、肩書きも無職でいいんですが、接収リスクを考えると法人のほうが良いはずなので迷っています。
    あとは個人的には法人化すると失業保険が受給できないのも大きなデメリットだと思うんですよね…

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