米国のキャピタルゲイン課税はむしろウェルカム


ポール・チューダー・ジョーンズ氏によると、キャピタルゲイン税率が10%ポイント上昇するごとにS&P 500のPERは2〜5低下するんだそうです。

ブルー・ウェイブとバイデンの税制案により、金融資産は長い間大きく苦しむことになると予想している。

歴史を紐解くと、株価倍率とキャピタル・ゲイン課税の間には、緩いが明らかな逆相関がある。・・・

キャピタル・ゲイン税率が10%ポイント上昇するごとにS&P 500のPERは2-5低下すると予想される。

引用:The Financial Pointer

バイデンの税制案ではキャピタルゲイン課税の最高税率は現在の約30%(Wikipediaによると2018年で28.6%)→43%になると試算されているそうで、そうなるとS&P500のPERの低下幅はだいたい3〜7くらいでしょうか。


現在のS&P500のPERは34.92と高いので3〜7低下するとしたら下落率は1〜2割になります。

出典:multpl.com

前にも同じような税金についての記事を書いたのですが、投資家が要求する期待リターンというのは取引コストや税金を差し引いたあとに実際に手にするリターンのことを指していると思っているので、自分以外の投資家の税率が上昇することでPERが低下するのは資産形成期の自分にとってはポジティブなことだと認識しています。

 過去記事:配当にかかる税率は株価に織り込まれているのだろうか

 過去記事:米国株の配当課税について

 過去記事:高配当株投資は低所得者にとっては有利に思える


一方、ブルーウェイブの法人税率上昇→EPS減少で株価が下落するのは純粋にネガティブです。


チューダー・ジョーンズ氏によると法人税増税で来年のS&P 500のEPSは13〜14ドル減少するそうで、これは結構大きいですよね。


ブルーウェイブの影響は、大規模な財政刺激策によるEPS増加・法人税増税によるEPS減少・キャピタルゲイン税増税によるPER低下に分けることができ、ネットでは冒頭に引用した記事の通り普通にマイナスになりそうで、上昇している市場は能天気すぎるんでしょうね。


日本人の私にとっては米国は低い法人税率と高いキャピタルゲイン税率(+配当税率)の組み合わせが一番良いです。




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