2021年4月の全世界株のCAPEレシオは26.3と2007年12月以来の高水準です。
出典:Research Affiliates |
リーマンショック前の高値をつけた2007年10月(29.4)まではまだあと10%程度ありますが、コロナショックを経て2020年以前よりもかなり高くなってしまいました。
ということで、今回は世界各国・各地域の2007年10月と現在(2021年4月)のCAPEレシオを比べてみました。
2021年4月と2007年10月の世界各国CAPEレシオ
下表は現在(2021年4月)と2007年10月の世界各国のCAPEレシオと乖離率(2021年4月のCAPE/2007年10月のCAPE-1)をまとめたものです。順番は乖離率の昇順です。
※データはResearch Affiliatesです。
タイ、インドネシア、トルコ、ポーランド、ロシア、日本、マレーシアの現在のCAPEレシオは2007年10月の半分以下です。現在のほうが高いのは米国小型&大型株と台湾のみです。
地域別だけを見ると以下のようになります。
2007年はコモディティ価格が高騰していたので資源国を中心に新興国が非常に高CAPEとなっており、さらにCAPE20以下は英国のみと全般的に過熱感があります。
今は未曾有の金融緩和と財政支出によるバブルだという声もありますが、トルコ、ロシア、ポーランド等CAPE1桁の国も残されており、各国間の温度差がかなり激しいです。またPERでみるとトルコやロシアよりもさらに低い国(ナイジェリア、パキスタン)も存在します。
バブルというにはまだまだ足りないような気がしますね。
コロナショックでは低CAPE国のほうが大きく下げたうえに戻りも鈍いですし、低CAPE戦略は長らく上手くいっていませんが、さすがに格差がかなり大きくなってきているので今後10年では低CAPEがアウトパフォームするのではと思っています。(n回目)
過去記事:低CAPEの死?
過去記事:低CAPE・バリュー株と長期金利
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