Portfolio VisualizerでS&P500のヒストリカルデータを使って75年間のモンテカルロ・シミュレーションを試してみると、以下のようになります。(グラフはインフレ調整後)
出典:Portfolio Visualizer |
Portfolio Visualizerでは最長75年ですが、期間が長くなるほどリスクは大きくなっていきます。
しかし、実際のS&P500のヒストリカルリターンには平均回帰性があります。
過去150年間の実質トータルリターン指数を1871年-1946年と1946年-2020年に分けてモンテカルロ・シミュレーションと並べてみると、一時的にブレることはあっても長期では50パーセンタイルのところに収束しています。
過去記事:S&P500の長期トレンドラインへの回帰:今後10年間の実質リターン
1871年以降で最も悪かった75年(1907年-1982年)と最も良かった75年(1924年-1999年)と並べてみてもこれくらいです。
モンテカルロでリタイアシミュレーションをすると相当資産が多くないと割と破綻確率が高くて厳しい結果になりますが、上グラフの10パーセンタイルみたいな低リターンが数十年にわたって継続するのは資本主義が正常に機能している状況ではなかなか想像しにくい気がします。
(90パーセンタイルみたいな高リターンが継続するのはもっと考えにくいですが。)
過去記事:【Principles for Dealing with the Changing World Order】個人的に興味深かった図表
第二次世界大戦で壊滅的な打撃を受けた日本、ドイツ、フランスを除くとだいたいトレンドラインに回帰しながら上昇しているように見えます。米国株が一番綺麗ですが…
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