2023年12月末時点の世界各国のCAPEレシオと中央値からの乖離率を見ていきます。
前回は2023年9月末で、だいたい四半期ごとにチェックしていこうと思っています。
過去記事:
世界各国のCAPEレシオと中央値からの乖離率(2023年9月末)
※今回使ったデータはすべてResearch Affiliatesのものです。Research Affiliatesのサイトには世界各国の時系列レシオCAPEレシオ等いろいろな役立つ情報が載っているので重宝しています。
過去記事:
世界各国の時系列CAPEレシオが見られるサイト
CAPEレシオ中央値からの乖離率(2023年12月末)
「CAPEレシオの現在値÷CAPEレシオの中央値-1」で乖離率を計算すると、以下のようになります。
| CAPEレシオ (現在値) | CAPEレシオ (中央値) | 乖離率 |
中国 | 9.5 | 15.4 | -38.5% |
日本 | 20.7 | 32.8 | -36.9% |
マレーシア | 12.9 | 20.0 | -35.4% |
南アフリカ | 14.4 | 18.1 | -20.6% |
トルコ | 8.8 | 10.8 | -18.2% |
ブラジル | 11.5 | 14.0 | -17.8% |
ポーランド | 9.3 | 11.2 | -16.9% |
メキシコ | 18.0 | 21.6 | -16.5% |
タイ | 14.7 | 17.4 | -15.5% |
ドイツ | 15.0 | 17.4 | -13.9% |
インドネシア | 17.0 | 19.3 | -12.0% |
韓国 | 12.7 | 14.3 | -11.1% |
スウェーデン | 18.0 | 19.9 | -9.5% |
英国 | 13.3 | 14.1 | -6.2% |
新興国 | 14.1 | 15.0 | -6.2% |
イタリア | 18.3 | 18.3 | 0.0% |
カナダ | 19.7 | 19.6 | 0.7% |
スイス | 21.6 | 21.5 | 0.9% |
スペイン | 14.7 | 14.1 | 4.0% |
ヨーロッパ(除く英国) | 19.6 | 18.7 | 4.4% |
オーストラリア | 17.5 | 16.7 | 4.7% |
台湾 | 21.3 | 20.2 | 5.0% |
ヨーロッパ | 17.5 | 16.6 | 5.4% |
全世界 | 24.9 | 23.0 | 8.3% |
先進国 | 26.9 | 23.7 | 13.3% |
フランス | 23.0 | 19.7 | 16.4% |
インド | 33.0 | 21.7 | 51.7% |
オランダ | 26.6 | 14.5 | 83.5% |
米国大型株 | 32.0 | 16.5 | 94.1% |
CAPEレシオのフェアバリューからの乖離率(2023年12月末)
Research AffiliatesにはCAPEレシオのフェアバリューも載っています。先ほどと同様にフェアバリューからの乖離率を計算すると以下のようになります。
※私はこのフェアバリューをどうやって算出しているのか理解していませんが、中央値だけだと判断しにくい国があるので併せてチェックしています。
| CAPEレシオ (現在値) | CAPEレシオ (Fair Value) | 乖離率 |
中国 | 9.5 | 12.0 | -21.1% |
トルコ | 8.8 | 10.4 | -15.0% |
ポーランド | 9.3 | 11.0 | -14.8% |
マレーシア | 12.9 | 14.6 | -11.8% |
ブラジル | 11.5 | 12.8 | -10.1% |
韓国 | 12.7 | 13.7 | -7.6% |
南アフリカ | 14.4 | 15.5 | -7.1% |
タイ | 14.7 | 15.8 | -7.0% |
ドイツ | 15.0 | 16.1 | -6.8% |
英国 | 13.3 | 14.2 | -6.6% |
新興国 | 14.1 | 14.5 | -2.5% |
スペイン | 14.7 | 15.0 | -2.3% |
日本 | 20.7 | 21.1 | -1.6% |
インドネシア | 17.0 | 17.2 | -0.8% |
スウェーデン | 18.0 | 18.1 | -0.4% |
メキシコ | 18.0 | 17.9 | 1.0% |
オーストラリア | 17.5 | 17.2 | 1.4% |
ヨーロッパ | 17.5 | 16.9 | 3.4% |
カナダ | 19.7 | 19.0 | 3.8% |
ヨーロッパ(除く英国) | 19.6 | 18.3 | 6.9% |
スイス | 21.6 | 20.1 | 7.6% |
イタリア | 18.3 | 17.0 | 7.7% |
台湾 | 21.3 | 19.3 | 10.0% |
フランス | 23.0 | 20.2 | 13.6% |
全世界 | 24.9 | 20.8 | 19.6% |
先進国 | 26.9 | 22.0 | 22.0% |
オランダ | 26.6 | 20.7 | 28.7% |
米国大型株 | 32.0 | 24.6 | 30.0% |
インド | 33.0 | 24.7 | 33.3% |
どちらでみても中国が最安となっています。絶対値ではトルコ、ポーランドに次いで3番目に低いですが、カントリーリスクを考えるとなかなか難しいですね。
新NISAで多額の積立が始まっているであろう全世界は2割程度、S&P500は3割程度割高、新興国、ヨーロッパ、日本あたりはほぼフェアバリューということになっています。
個人的にはつみたて投資枠で米国除く先進国を買えればよかったと思っているのですが無いのでとりあえず先進国株インデックス、気軽にスイッチングできるDCでカントリーリスクが気になるものの割安っぽい新興国株を買っています。
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定期的にCAPEレシオ一覧を載せてくださって参考になります。ただCAPEレシオって平均回帰するのでしょうか。アメリカなんて長い間ずっと割高で、割高だから投資しないという判断を過去にしていたら酷いことになっていたと思います。このあたりはどう考えたらいいのでしょうか。
返信削除単純にCAPEレシオの絶対値で判断すると仰る通りアメリカ株にはもう長い間投資できなくなっているはずなので、GVALとかCAPEみたいなCAPEレシオを使ったETFでは相対的にCAPEレシオが低い国やセクターに投資するようになってたりします。
削除それでもアンダーパフォームしていますが…
バックテストではパフォーマンスが良かったので少なくとも過去は機能していたはずですが、最近はバリューと同じでずっと低迷していますね…