サクソバンク証券で今まで国内ネット証券では取扱いのなかった多くの銘柄が買えるようになったので、面白そうなETFについて調べています。
(過去記事:NGE(グローバルX MSCIナイジェリアETF))
(過去記事:GVAL(カンブリア・グローバル・バリューETF))
今回はS&P500のうち、過小評価された20銘柄に投資するDVP(ディープバリューETF)についてです。
DVP(ディープ・バリューETF)
TWM Deep Value Index
DVPはTWM Deep Value Indexに連動するETFです。TWM Deep Value IndexはS&P500のうち、強固なバランスシート、プラスの利益、強力なフリーキャッシュフローを持ち、過小評価された20銘柄の有配株で構成されています。
TWM Deep Value Indexの過去10年のパフォーマンスをS&P500、S&P 500 Value、S&P 500 Growthと比べてみます。
リーマンショック後はずっとグロース優位でしたが、Deep Value Indexの過去10年の年率トータルリターンは18.35%と非常に高く、S&P500 Valueだけでなく、S&P500 Growthをも上回っています。ただ、銘柄数が20と少ないためか高ボラティリティなのでシャープレシオは負けています。
バリュエーション等比較
VOO(バンガード・S&P500ETF)、VOOV(バンガード・S&P500バリューETF)と比較してみます。(2018年9月30日時点)DVPのPERは14.56と低いです。VOOVはS&P500から384銘柄のバリュー株を抽出していますが、DVPは20銘柄なのでPERには大きな差があります。ただ、20銘柄しかないのに経費率が高すぎるのは大きな欠点ですね。
※追記
最初は経費率を0.80%と書いていましたが、DVPはグロス経費率(Gross Expense Ratio)が0.80%、ネット経費率(Net Expense Ratio)が0.59%になっており、実際に投資家が負担するのはネット経費率0.59%のようです。
(関連記事:ETFのグロス経費率(Gross Expense Ratio)とネット経費率(Net Expense Ratio))
組入銘柄
ファクトシートによると、2018年6月末時点では以下の20銘柄が組み入れられていました。Death By Amazon銘柄が多いですね。不人気銘柄ばかりです。
現在(2018年10月1日時点)は以下の20銘柄が組み入れられています。
四半期で10銘柄が入れ替わっています。モーニングスターによると売買回転率(Annual Turnover)が201%なので、四半期で10銘柄、1年間では40銘柄が入れ替わる計算になります。
セクター比率
ETF設定後のパフォーマンス比較(2014年10月~2018年9月)
DVPは2014年9月22日に設定された新しいETFなので期間が短いですが、VOO、VOOVとのパフォーマンスの比較です。インデックスのバックテストでは高パフォーマンスでしたが、ETF設定後でもVOO、VOOVをアウトパフォームしています。2017年10月末までは低迷していましたが、2018年10月末~2018年1月末に大きく上昇したようです。
ただし、やはりボラティリティが大きく、シャープレシオではVOO、VOOVに負けています。最大ドローダウンはVOOが-8.45%、VOOVが-10.26%に対して、DVPは-20.83%と非常に大きいです。
S&P500のうち割安な20銘柄に投資する戦略は今後も上手くいくような気がしますが、米国大型株20銘柄を買っているだけのETFの割に経費率が0.59%と高すぎるのが気になるところです。中型株、小型株も含んだ米国株全体から割安な銘柄を抽出とかだったらもっと良いと思うのですが…
私が有望視しているGVAL(カンブリア・グローバル・バリューETF)は世界45カ国から割安な25%の国に投資し、割安な国がない場合はポートフォリオの一部または全部を現金及び債券に移すというものですが、GVALでも経費率は0.69%程度です。
とはいえ、GVALはETF設定後のパフォーマンスが優れないのに対して、DVPはVOO、VOOVをきちんとアウトパフォームしています。DVPもサクソバンク証券での購入候補に入れたいと思います。
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