NGE(グローバルX MSCIナイジェリアETF)、2013年の高値から88%下落


NGE(グローバルX MSCIナイジェリアETF)は2013年の高値から約88%下落しました。
(現時点の最大下落率は$65.48(2013/6/10)→$7.88(2020/4/1)で-87.97%)

出典:YahooFinance

NGEが連動するMSCI All Nigeria Select 25/50 Indexは2020年3月末時点ではPER3.77、予想PER3.06、PBR0.55、配当利回り10.63%となっています。配当込みのネット・リターンでは最大ドローダウンは2014/7/16→2020/3/23で-79.91%です。

出典:MSCI

ちなみにMSCI Russia 25/50 IndexがPER5.14、予想PER5.54、PBR0.80、配当利回り8.96%です。

出典:MSCI

NGEにはほとんどエネルギーセクターが含まれておらず原油価格との相関は比較的低いですが、ナイジェリアの輸出の9割以上が原油やLNGなので、原油安によるダメージは大きいです。
 過去記事:世界各国のカントリーETFと原油価格との相関を調べてみる

外貨準備高は原油価格暴落の影響で急減しており、通貨ナイラを買い支えることができなくなっています。
出典:Trading Economics

並行為替市場では2017年7月以来1ドル360ナイラ前後で安定していましたが、今年3月から下落し始め、現在は389ナイラ前後で取引されています。
(以前読んだ記事では2021年に最大20%切り下げられる可能性があるとか書かれていました。)

出典:Business Insider

ジェトロによるとナイジェリアの対外債務はリーマンショック時(2008年)と比較すると約6.3倍となっており、現在の経済状況は脆弱だとしています。
出典:ジェトロ

下のチャートはGNI比の対外債務です。
 過去記事:デフォルト経験国家の輸入カバー率と対外債務(GNI比)



過去と比べるとまだ健全なように思えますが、下記記事によると債務返済がかなり重荷になっているようです。
 参考:CBN pays $4.45 billion external debt to World Bank, others in 2-month(Nairametrics)

また、信用格付けもS&PがB-、フィッチがBに格下げしています。状況はかなり悪いですが、PER3台はかなり魅力的に思えるので次はNGEを買い増ししようかなと思っています。

新興国各国のドローダウン

以前見つけたデータによると、1990年以降の新興国各国のドローダウンはワーストがインドネシア(1997年)-94.0%、次いでトルコ(2001年)-93.8%、タイ(1995年)-93.0%、ロシア(1998年)-93.0%、マレーシア(1996年)-89.0%、ブラジル(1997年)-88.0%、アルゼンチン(1999年)-86.0%…となっています。
 過去記事:新興国各国株式のドローダウン(参考データ)
今回のナイジェリアはどこまでいってしまうのか気になるところです。


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