長期投資派増加によるリスクプレミアム圧縮を懸念している


最近、若年層のあいだでインデックス投資が流行しているというような話をときどき見かけるようになりました。


自分の感覚的にも短期売買ではなく、つみたてNISAで低コスト投信にコツコツ積立みたいな長期投資派の人が増えているような気がします。


アメリカはどういう感じなのかはよく知りませんが、ティーンエージャーから投資を始める人が増えているみたいな記事を以前バロンズで読んだ気がします。


前にも似たようなことを書いたのですが、こういう傾向は個々人の資産形成にとっては良いことであっても、全体としては株式リスクプレミアム圧縮に繋がるのではと懸念しています。

 過去記事:長期金利よりも株式リスクプレミアムの行方が気になる


リチャード・セイラー著「行動経済学の逆襲」では、株式プレミアム・パズルの解答として、「人はあまりにも短期的に評価しているから」という理由を挙げています。

 過去記事:株式リスクプレミアムは今後縮小していくのだろうか:縮小要因と拡大要因


今まで通り株価を気にして短期的に買ったり売ったりを繰り返す人が多ければ、今後の株式リターンも今まで通りインフレ調整後で7%弱になりそうですが、毎月全世界株投信を一定額ずつ積み立てて株価を気にしない人が多くなれば、インフレ調整後で5%、4%、3%とかに下がってしまう可能性もありそうな気がします。


歴史的高水準にあるCAPEレシオ、PER、家計金融資産の株式比率など、従来の基準で考えると将来のリターンはあまり期待できず、下落余地が大きいので一旦売却して割安になるのを待ちたくなる気もしますが、今度こそは本当に「株価は恒久的に高い高原のようなものに到達」するかもしれないのでフルインベストメントを維持せざるを得ないと思っています。

 過去記事:家計金融資産の株式比率が上昇すると将来のリターンは低下する




よろしければ応援クリックお願いします
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

コメント