ゴールドは過熱感があるものの非常に有望に思える


ゴールド価格が急騰しており、円建てでは史上最高値を更新、米ドル建てでもあともう少しで突破しそうな雰囲気になっていますが、これはインフレ調整後で見てもやはり過熱感があります。

(米ドル建てゴールド価格はWorld Gold Council、米CPIはFRED)

ちなみに、1973年1月から2023年2月までの平均値を100として指数化すると以下のようになります。

このチャートだけをみるともうほとんど上値余地はないように感じますが、米ドル武器化からの各国の脱ドル・金準備積み増しの動きを踏まえると、実質ベースで1980年のピークよりももっと上でも良さそうにも思えます。

米国がいつまで覇権を維持できるかはさておき、日本のような西側に属する国から中国に投資してもうまくいくかは分からないので人民元が米ドルにとってかわることはないでしょうし、脱グローバル化していく世界ではある程度安全に投資できる国は狭まっていくはずで、ゴールドのような無国籍で信用リスクのないSoV(価値の保存手段)の需要は大幅に拡大していくんじゃないかなと思っています。


また、投資可能な範囲が狭まるという点では、脱グローバル化に加えて非上場企業が増えていき、上場株式インデックスだけでは有望な企業に投資できなくなる可能性もありそうです。今のところはインデックスに投資しておけば大丈夫な雰囲気ですが、優良企業が上場しなくなっていくことがあれば、貯蓄代わりにインデックスファンドを買っておくみたいな人が減りそうなのでこれもSoV需要の拡大に寄与しそうです。

あとは高齢化や脱グローバル化でデフレの時代が終わって恒常的に高インフレの時代に入っているとすると、現金はゴミなのでゴールドのようなSoVがより選好されそうです。

 過去記事:高齢化は金利低下要因なのか、上昇要因なのか


そういう世界では、世界全体の名目GDPよりもSoVの時価総額のほうが早いペースで成長し続けてもおかしくはなさそうですし、足元では過熱感があるとしても長期的には非常に有望ともいえるんじゃないかなと思っています。

 過去記事:金(ゴールド)の期待リターン


個人的には同様の理由に加えて、絶対的な希少性とポータビリティの点でゴールドよりもビットコインを選好していますが、歴史の裏打ちがあるゴールドも買っていきたいなと思っています。買えていませんが…




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コメント

  1. ゴールドのお話ありがとうございます。
    日本の場合、ゴールドの売却時の税金が、源泉徴収ではなく雑所得扱いで給与所得と合算による総合課税のため、サラリーマンの場合、うっかり大量売却すると、とんでもなく税金がかかるので、500㌘バーなんぞは、定年退職後でないと売却できないのが悩みのタネです。
    まさに使えない核兵器みたいなもんです。
    購入は小さい単位にするのが吉です。

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    1. なるほど、たしかにそこは盲点でした…!
      まあ私にとっては小さい単位しか手が届かないのでどのみち500gバーは無理ですけど、もし買えたとしても避けたほうが無難ですね。
      50万円までの非課税枠を考えると10〜30gくらいのスモールバーにしておいたほうがいいのかもしれません。

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