前回は2018年3月末で、だいたい四半期ごとにチェックしていこうと思っています。
(過去記事:世界各国のCAPEレシオと中央値からの乖離率(2019年3月末))
※今回使ったデータはすべてResearch Affiliatesのものです。Research Affiliatesのサイトには世界各国の時系列レシオCAPEレシオ等いろいろな役立つ情報が載っているので重宝しています。
(過去記事:世界各国の時系列CAPEレシオが見られるサイト)
CAPEレシオ中央値からの乖離率(2019年6月末)
「CAPEレシオの現在値÷CAPEレシオの中央値-1」で乖離率を計算すると、以下のようになります。中央値よりも10%以上割安になっているのは日本、トルコ、EAFE(欧州、豪州、極東)、マレーシア、韓国、中国、メキシコ、新興国、アジア(除く日本)、インドネシア、イタリアです。
10%以上割高になっているのは米国大型株、米国小型株、スイス、ロシア、ブラジル、オーストラリア、全世界です。
ロシアのCAPEレシオは以下のように推移しており、現在は中央値よりは高くなっていますが、絶対値は7.4でトルコ(7.1)に次いで低いです。
ロシアのCAPEレシオ推移(Research Affiliates) |
日本のCAPEレシオ推移を見てみると、1980年代後半と2005年前後がとんでもない数値になっています。ロシアとは反対で中央値が高めになっていますが、絶対値は21.7なので割安感はありません。
日本のCAPEレシオ推移(Research Affiliates) |
日本株は外需依存が高く、利益のブレが大きいためにCAPEレシオがあまり役に立たないという話もあります。
(参考記事:【グラフ】日本株CAPEが役に立たないワケ(浜町SCI))
新興国はCAPEレシオが算出され始めてからの期間がまだ短かったり、日本みたいにとんでもない異常値があったりする場合には過去との比較で割安・割高を判断するのは難しそうです。
CAPEレシオのフェアバリューからの乖離率(2019年6月末)
Research AffiliatesにはCAPEレシオのフェアバリュー(RA Fair Value)も載っています。先ほどと同様にフェアバリューからの乖離率を計算すると以下のようになります。※私はこのフェアバリューをどうやって算出しているのか理解していませんが、中央値だけだと判断しにくい国があるので併せてチェックしています。
CAPEレシオのフェアバリューよりも10%以上割安になっているのはトルコ、ロシア、韓国、ポーランド、中国です。
10%以上割高になっているのは米国小型株、米国大型株、スイス、先進国、全世界、インド、カナダ、フランスです。
トルコとロシアは相変わらず非常に割安に思えます。
ロシア株は私のポートフォリオの12~13%を占めていますが、トルコはGVAL(カンブリア・グローバル・バリューETF)とDGS(ウィズダムツリー 新興国小型株配当ファンド)を通して僅かに保有しているだけで、個別に投資するかどうかはまだ迷っています。
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