「S&P500は右肩上がりだが、M2で割ると史上最高値は1929年なので株価の上昇は米ドルが減価しているせい」という趣旨のポストを見かけたので、今回はこれについて少し調べてみました。
M2のデータは1959年以降のものしか見つけられなかったのですが、米国のM2と名目GDPはほとんど同じペースで増加しているので、M2の代わりに名目GDPを使うことにします。
ONLINE DATA ROBERT SHILLERのS&P500トータルリターン指数(名目)を名目GDPで割った数値はこうなります。
2023年時点では1929年の約26倍(CAGR3.5%)となっています。史上最高値は1929年というのは配当抜きの名目プライスリターンをM2で割った数値で、配当込みの名目トータルリターンは右肩上がりということだと思われます。
なお、先ほどのチャートに以前作った1959年以降のS&P500名目トータルリターン指数/M2を加えるとこんな感じになります。
過去記事:米国株/M2とゴールド/M2
リーマンショック以降はM2の伸びが名目GDPを上回っているのでM2で割った数値は若干上昇ペースが低くなっていますが、それでもやはり右肩上がりです。ちなみにゴールド価格で割った数値の史上最高値は2000年で、当分更新は難しそうです。
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