比較対象は国内ネット証券3社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券)で、米国現物株を取引する前提です。
メリット
取扱銘柄数が多い
個人的にはこれが一番大きいです。米国個別株式銘柄4,500以上、ETF・その他1,500以上の取扱いがあります。他にも中国現物株式と欧州現物株式(ロンドン証券取引所、ユーロネクスト・パリ、ドイツ証券取引所)も取り扱っています。
現在サクソバンク証券で保有しているGVAL(カンブリア・グローバル・バリューETF)など、他の国内証券では取扱いがない数多くの銘柄が買えるので選択肢が広がります。
ただ、私が気になったものだけでもIMTM(iシェアーズ・エッジMSCIインターナショナル・ファクターETF)やULVM(USAA MSCI USA Value Momentum Blend Index ETF)など、取扱いがないETFが幾つかありました。
(過去記事:モメンタムETFのMTUMとIMTMが気になる)
(過去記事:バリュー&モメンタムETFのULVMが気になるけど買えない)
DRIP(配当再投資制度)が使える
DRIP(配当再投資制度)が使えるので、買付手数料と為替手数料をかけずに配当再投資が可能です。ただし、端株対応はしていないそうで、端株部分(1株未満)は現金(円貨)での受取になります。
(過去記事:【注】サクソバンク証券のDRIPは端株対応していない)
DRIPの設定方法は以下の記事で書いています。
(過去記事:サクソバンク証券でDRIP(配当再投資制度)を利用してみる)
ちなみに私は初回で設定ミスをしたので今のところはまだ実際に試せていません。また、きちんと設定ができていても確実に再投資されるとは限らないそうです。
(過去記事:【サクソバンク証券DRIP失敗】GVALからの分配金)
売買手数料が安い
売買手数料は0.20%で、他の国内ネット証券0.45%の半分以下です。ただし、最低手数料は他3社と同じ5米ドルなので、売買金額1,111ドルまでは他と変わりません。デメリット
円貨決済のみ
他の国内ネット証券では外貨決済と円貨決済が選べますが、サクソバンク証券では円貨決済にしか対応していません。また、外貨決済に対応していないので米ドルMMFもありません。
米ドルMMFの損益計算に使われる為替レートは外国株式と同じく、取得価額が約定日のTTSレート(仲値+1円)、譲渡価額がTTBレート(仲値-1円)なので、為替レートが変わらなければ往復で2円分の譲渡損失が発生します。これは配当や譲渡益と通算することができるので税金的にも有利です。
(過去記事:SBI証券で買える米ドルMMFの信託報酬比較)
為替手数料が片道0.2%
為替手数料は片道0.2%で、これは他の国内ネット証券の片道25銭と比べると安いです。ですが、私がメインで使っているSBI証券では、住信SBIネット銀行でドル転し、SBI証券に外貨入金することで片道4銭(外貨積立なら片道2銭)まで抑えることができます。
現時点では配当も円貨での受取になっているため、配当を受け取るたびに片道0.2%の為替手数料が掛かってしまいます。
一般口座のみ(ただし近いうちに特定口座対応予定)
近いうちに特定口座に対応するそうですが、現時点(2019年1月27日)では一般口座のみなので確定申告が必要です。優遇源泉徴収税率に対応していない
他の国内証券と違って優遇源泉徴収税率に対応していないため、配当は標準的な源泉徴収税が差し引かれてしまいます。例えば、米国株の場合、サクソバンク証券では配当の標準税率が30%になっており、これを他の国内証券と同じ10%にするためには「フォームW-8BEN」を提出する必要があります。
(過去記事:サクソバンク証券にフォームW-8BENを提出)
欧州株でも同様で、たとえばフランス株は本来10%の優遇税率が適用されるはずですが、サクソバンク証券では30%になってしまいます。
(過去記事:サクソバンク証券でのフランス株購入を諦める)
特定口座は近いうちに対応するそうですが、円貨決済は無駄な為替コストが掛かってしまうので結構大きなデメリットに思えます。
豊富な取扱銘柄数とDRIP対応は素晴らしいので、あとは外貨決済できるようになれば個人的には言うことなしだと思います。
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サクソバンク証券のメリットとデメリットについてご説明いただき、ありがとうございました。
返信削除投資のど素人のレベルであれば、特にサクソバンク証券だけで取り扱っている銘柄を売買したいのでなければ、SBI証券や楽天証券ぐらいで十分だ、と理解しました。
今後ともよろしくお願いいたします。
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