個人的に好きな海外ETFランキング


今回は、現時点で個人的に気に入っている海外ETFをご紹介します。

個人的に気に入っているETFなので、オススメという訳ではありません。また、今回ご紹介するETF5本のうち4本は国内ではサクソバンク証券でしか取り扱っていません。

個人的に好きな海外ETFトップ5

①GVAL:世界45カ国中、過小評価された25%の国に投資できるETF

GVAL(カンブリア・グローバル・バリューETF)は世界45カ国からカンブリア独自のCAPEレシオに似た長期バリュエーション指標で割安な上位25%の国(毎年約12カ国)に投資するETFです。
(過去記事:GVAL(カンブリア・グローバル・バリューETF)

相対的に割安な国に投資するだけではなく、各国の市場が絶対的に過剰評価されている場合はポートフォリオの一部または全部を現金及び債券に移す設計になっています。

私はCAPEレシオが低い国への投資を好んでいますが、複数の低CAPE国のETFを買ってリバランスすると税金と手数料が掛かってしまう上に面倒ですし、そもそもチェコなどETFを使ってもアクセスできない国があるため、一本で完結できるGVALはとても便利だと思っています。

ただし、25%の割安国はCAPEレシオだけで選ばれている訳ではなさそうですし、各国への投資は代表的なインデックスではなく、各国で時価総額上位30の株式の中から過小評価されている10銘柄を抽出するという少し複雑な手法をとっています。そのため単純な低CAPE戦略と同等の効果が得られるのかどうかは分かりません。

単純にCAPEレシオが低い25%の国の代表的なインデックスに投資するというものならシンプルでもっと良いと思うのですが、対象国が45カ国と幅広いので仕方ないのかもしれません。

経費率は0.68%と高いですが、自分で同等の運用をするよりは安くつくと思うので許容範囲です。

ETF設定後のパフォーマンスは今のところ良くありませんが、コンセプトがすごく好きなのでポートフォリオの主力にしていこうと思っています。

②DGS:高配当・小型株効果が期待できる新興国ETF

DGS(ウィズダムツリー 新興国小型株配当ファンド)は新興国の配当を支払う小型株に投資できるETFです。今回の5本のうち、唯一SBI証券や楽天証券など国内ネット証券で取扱いがあります。
(過去記事:DGS(ウィズダムツリー 新興国小型株配当ファンド)

新興国小型株だけだと高リスクすぎるように思えますが、有配銘柄に絞ることでリスクを軽減しつつ、高いリターンを狙うことができるんじゃないかなと思っています。実際にETF設定来のパフォーマンスも高いです。

経費率は0.63%と高めですが、他の手段ではたぶんアクセスできない新興国の有配小型株に投資できるので許容範囲だと思っています。

③DVP:S&P500のうち、過小評価された20銘柄に投資できるETF

DVP(ディープ・バリューETF)はS&P500のうち、強固なバランスシート、プラスの利益、強力なフリーキャッシュフローを持ち、過小評価された20銘柄に投資するETFです。
(過去記事:DVP(ディープ・バリューETF)

インデックスのバックテストだけでなく、ETF設定後の実際のパフォーマンスも良好です。

経費率はグロス経費率が0.80%、実際に投資家が負担する値引き後のネット経費率が0.59%です。米国大型株20銘柄を買い持ちしているだけの割に高コストなのがちょっと気になるところです。もうちょっと低コストになれば完璧なのですが…
(過去記事:ETFのグロス経費率(Gross Expense Ratio)とネット経費率(Net Expense Ratio)

ただ、DVPは売買回転率が非常に高いETFなので、自分で似たような戦略をとるよりは断然低コストになりそうです。
(ETFは銘柄入れ替えに伴う手数料やキャピタルゲイン税を個人投資家が負担しなくて済む仕組みになっているそうです。)

④SYLD:シェアホルダーイールドが高い米国株に投資できるETF

SYLD(カンブリア・シェアホルダー・イールドETF)はシェアホルダーイールド(株主還元利回り、株主総利回り)の高い米国株に投資するETFです。
(過去記事:SYLD(カンブリア・シェアホルダー・イールドETF)

シェアホルダーイールドとは配当利回りと自社株買い利回りを足した指標です。ちなみに、配当性向と自社株買い性向を足した指標は総還元性向と呼ばれますが、シェアホルダーイールドは訳語が定まっていないようなので、カタカナのまま表記しています。

高配当株ETFはたくさんありますが、高配当利回りだけでスクリーニングすると配当よりも自社株買いに積極的な割安銘柄が除外されてしまうので、高シェアホルダーイールドを使った方がよりパフォーマンスが良くなりそうな気がします。

これもコンセプトはすごく好きですが、これも投資対象が米国株だけなのに経費率は0.59%と高いです。

新興国版のEYLD(カンブリア・エマージング・シェアホルダー・イールドETF)と先進国(米国を除く)版のFYLD(カンブリア・フォーリン・シェアホルダーイールドETF)もありますが、どちらも規模が小さく、ETF.comのFund Closure Riskが「High」になっているので、投資対象からは外しています。

ただ、米国企業はもともと自社株買いに積極的で総還元性向が高い傾向にあるので、差が大きそうな新興国や先進国のほうが高シェアホルダーでスクリーニングする意義が大きそうな気はします。

⑤MTUM:米国モメンタムETF

MTUM(iシェアーズ・エッジMSCI米国モメンタム・ファクターETF)はモメンタムが比較的高水準の米国中大型株に投資するETFです。

モメンタム効果は過去200年以上にわたって有効性が確認されているそうで、実際にETF設定後のパフォーマンスも良好です。

経費率も0.15%と十分低いです。モメンタム戦略は売買回転率が高くなるので、手動でやるよりもETFを使うメリットが大きいように思えます。

ただ、現時点では米国株自体のバリュエーションが高めなので、当面はMTUMへの投資を行うつもりはありません。

米国を除く先進国版のIMTMというETFもありますが、残念ながらこちらはサクソバンク証券では取扱いがありません。
(過去記事:モメンタムETFのMTUMとIMTMが気になる

新興国モメンタムETFでそれなりに低コスト(経費率0.31%)のEEMOもあるのですが、これは規模が非常に小さく、ETF.comのFund Closure Riskが「High」になっているので投資対象にはしていません。
(過去記事:EEMO(インベスコS&P新興国市場モメンタムETF)
(過去記事:ETFの繰上償還リスクについて

他にもバリュー&モメンタムのULVM(USAA MSCI USA Value Momentum Blend Index ETF)という良さそうなETFがあるのですが、これもサクソバンク証券でも取り扱っていません。
(過去記事:バリュー&モメンタムETFのULVMが気になるけど買えない


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